1. IP概要と比較

1.1 ゲームのコンセプトと歴史

モンスターストライク

共闘とコミュニケーションの進化

  • 2013年リリースの協力型スマホRPG
  • 最大4人同時プレイによるリアルな交流重視
  • 「ユーザーサプライズファースト」を理念としたファン共創
  • 10年以上にわたる強固なファンベースの構築
ポケモンTCGポケット

フィジカル体験のデジタル化

  • 2024年リリースの新進気鋭タイトル
  • 物理カードゲームのデジタル再現
  • 「イマーシブカード」による新しい体験価値
  • 28年以上の歴史を持つポケモンIPの継承

示唆されるコラボ戦略: モンストは「リアルタイムの共有体験」に強みがあり、イベントとの親和性が高い。一方ポケボケは「個人的な収集と所有の喜び」に強みがあり、希少価値のある限定アイテム提供が効果的。

1.2 現在の市場におけるポジション

モンスト:日本市場の巨人
  • 2023年国内累計収益: 105億ドル (約1.5兆円)
  • 平均MAU: 580万 (2020-2023年)
  • AppStoreトップ3以内を500日以上維持
  • 日本市場に特化した持続的な人気
ポケボケ:世界市場の新星
  • リリース6週間で売上1億8000万ドル
  • 全世界累計6000万ダウンロード突破
  • 日本市場の収益シェア40%以上
  • グローバルな文化現象としての地位

戦略的選択肢: モンストは「計算可能で確実な国内市場のアクティベーション」を、ポケボケは「世界的な文化現象への参加と普遍的ブランド価値の活用」を提供。

1.3 ビジネスモデル

項目 モンスターストライク ポケモンTCGポケット
基本モデル 基本プレイ無料 (F2P) 基本プレイ無料 (F2P)
主要収益源 ガチャ用通貨「オーブ」のアプリ内課金 (IAP) 追加パック購入 (IAP)
収益構造 IAP + 広告収入のハイブリッド型 IAP中心、将来は取引手数料を計画
特徴 非課金ユーザーからも広告で収益化 毎日無料で2パック開封可能
将来性 安定した成熟期モデル NFT技術導入による経済圏構築の可能性

コラボ戦略への示唆: モンストでは「ゲーム進行を有利にするアイテム」が効果的。ポケボケでは「資産価値を持つ希少な限定コレクションアイテム」が強力なインセンティブとなる。

2. ターゲットオーディエンス分析

2.1 デモグラフィック情報

マクドナルド顧客層 モンスターストライク ポケモンTCGポケット
ファミリー層(親子)
親世代(30-40代)と子世代(10代)の多世代IP

ポケモンIPは親子3世代にわたり愛される
若年層(15-24歳)
Z世代男性が注目するゲーム1位

Z世代の流行ランキングで圧倒的1位
性別構成 男性比率が高い (約7:3) 男性中心だが女性ユーザーも一定数

分析: モンストは多世代の男性中心層に強み、ポケボケはZ世代中心かつ全世代に訴求可能な普遍的IPとしての強みを持つ。マクドナルドの全方位顧客層戦略にはポケボケの方が高い親和性。

2.2 サイコグラフィック情報

モンストユーザー

価値観の核: 「仲間との繋がり」と「共闘による達成感」

  • ゲームを友人・家族と集まる「用事」として活用
  • 高難易度クエストの協力クリアに喜び
  • ゲーム内の出来事をSNSで共有する文化
  • ライフスタイルに組み込まれたソーシャルツール
ポケボケユーザー

根源的欲求: 「収集・育成・交換・対戦」

  • カード収集自体に喜びを見出す
  • 物理カードの劣化を気にせずコレクション可能
  • 「イマーシブカード」で所有感を増幅
  • 個人的趣味・自己表現の場としての側面

キャンペーン設計への示唆: モンストは「仲間と参加する」ソーシャル体験の設計が成功の鍵。ポケボケは「自分だけの特別なコレクションを手に入れる」個人的所有欲の刺激が効果的。

2.3 マクドナルド顧客層との重複度

モンストとの親和性

評価: 高

  • 若年男性層と直接的に重複
  • 多世代プレイヤー層からファミリー層にもアピール
  • 「みんなで集まって楽しむ」文化がマクドナルドのブランドイメージと一致
ポケボケとの親和性

評価: 極めて高

  • Z世代へのリーチ力が絶大
  • ポケモンIPの普遍的ブランド力が最大の強み
  • 子供から祖父母世代まで、性別を問わず愛される数少ないIP
  • 「全方位の顧客層」に最も効果的にリーチ可能

6. 総括と戦略的示唆

6.1 両IP比較サマリー

評価項目 モンスターストライク ポケモンTCGポケット
オーディエンス親和性(ファミリー層)
オーディエンス親和性(若年層)
国内リーチ力・インパクト
グローバルなブランド威信
2026年時点での勢い (安定的) (成長持続)

6.2 最終提言

推奨パートナー: ポケモンTCGポケット

両IPとも優れたパートナー候補ですが、総合的な分析に基づき「Pokémon Trading Card Game Pocket」が日本マクドナルドにとってより優れた戦略的機会を提供すると結論付けます。

普遍的なファミリーアピール

ポケモンのブランドはマクドナルドビジネスの根幹であるファミリー層に対して、より普遍的かつ強力な訴求力を持ちます。

次世代顧客へのリーチ

ポケボケはZ世代という将来の優良顧客層にピンポイントかつ絶大な影響力でリーチできる最高のプラットフォームです。

ブランドセーフティ

ポケモンIPの圧倒的なブランドセーフティとポジティブイメージはリスクを最小化し、マクドナルドブランドに好影響をもたらします。

「宝物」の創出

ハッピーセット玩具と希少なデジタルカードの組み合わせで、消費される「景品」ではなく記憶に残る「宝物」を提供できます。

次のアクション: 株式会社ポケモンおよび株式会社ディー・エヌ・エーとの予備折衝を開始し、2026年に向けたコンテンツロードマップやハッピーセットを核とした物理・デジタル連携の実現可能性について協議。