2024年6月21日作成

詳細調査レポート

『モンスターストライク』 vs. 『Pokémon Trading Card Game Pocket』
マクドナルド 2026年コラボレーション戦略評価

モンスターストライク
確実なアクティベーション戦略

2013年リリースの協力RPG。「みんなでわいわい遊べる」コンセプトで、 日本市場で巨大なユーザー基盤を築く。

国内580万MAU 10年の実績 食品コラボ豊富
Pokémon TCG Pocket
文化的モーメント創出戦略

2024年リリースの新星。ポケモンカードのデジタル化で、 世界6000万ダウンロードの爆発的スタート。

世界6000万DL Z世代1位 グローバル展開

IP比較分析

両IPの各評価項目における詳細な比較分析結果

モンスターストライク

強み

熱狂的コミュニティ イベント力 国内巨大ユーザー基盤 食品コラボ実績

リスク

ゲーム内炎上リスク 成熟期の課題
Pokémon TCG Pocket

強み

普遍的ブランド力 Z世代への絶大な影響力 グローバル展開 イマーシブ体験

リスク

IP監修の厳格さ ブランド管理リスク

ターゲットオーディエンス分析

マクドナルドの顧客層との重複度と親和性の詳細分析

ファミリー層
モンスト

親世代(30-40代)と子世代(10代)の双方にプレイヤーが存在

ポケポケ 極めて高

ポケモンは親子3世代にわたって愛される普遍的ブランド

若年層(15-24歳)
モンスト

Z世代男性が注目するゲーム1位

ポケポケ 極めて高

Z世代の流行ランキングで圧倒的1位

性別構成
モンスト 男性7:3

男性中心だが女性ユーザーも一定数存在

ポケポケ 男性やや高

男女問わず広く支持されている

モンスト:「共闘」の価値観
コミュニティに根差す熱量

核心的価値観

  • 仲間との繋がりと共闘による達成感
  • ゲームを集まるための「用事」として活用
  • SNSでの共有とコミュニティでの一喜一憂

エンゲージメント

  • ライト層:隙間時間での楽しみ
  • コア層:キャラクター厳選に時間投資
  • 共通:ソーシャルツールとしての活用
ポケポケ:「コレクション」の欲求
個人的な所有と表現の場

根源的欲求

  • 収集・育成・交換・対戦の4要素
  • 懐かしいカードや美しいイラストの収集
  • 物理カードの劣化を気にしない手軽さ

エンゲージメント

  • コレクター:無料パックでの気軽な収集
  • プレイヤー:戦略的デッキ構築と対戦
  • 共通:個人的趣味・自己表現の場

IPとしての強みと世界観

コラボレーションのクリエイティブに活用できる核心的な強みの分析

モンスト:イベント力
熱狂的コミュニティと「ユーザーサプライズファースト」

最大の強み

熱狂的なコミュニティと「ユーザーサプライズファースト」の理念が生み出す「イベント力」。 コラボレーション自体を一大イベントとして演出し、爆発的な拡散力を生み出す。

世界観の特徴

特定の時代や場所に縛られない柔軟なファンタジー世界。多様なIPとのコラボキャラクターが 違和感なく共存でき、クリエイティブの自由度が極めて高い。

モンストニュース DREAMDAZE 共創者コミュニティ
ポケポケ:普遍的ブランド力
世界最高のメディアフランチャイズとイマーシブ体験

最大の強み

「ポケモン」という世界最高のメディアフランチャイズの普遍的なブランド力。 15兆円規模の経済圏と、他の追随を許さない認知度・好感度・ブランドセーフティ。

世界観の特徴

長年かけて構築された豊かで奥深い「ポケモン」の世界。「イマーシブカード」は 物語のキャンバスとして活用でき、ファンにとって特別な思い出の品となり得る。

イマーシブカード 体験価値 普遍的ブランド

過去のコラボレーション実績分析

食品・小売業界での成功事例と成功要因の考察

モンスト:参加型エコシステム
物理とデジタルの巧みな連携

成功事例

明治エッセルスーパーカップ 売上112%

QRコード連携、AR機能、限定壁紙、物理グッズ抽選の多層的キャンペーン

串カツ田中 体験価値最大化

限定メニュー、オリジナルコースター、モンスポット連動

成功要因

「参加型エコシステムの構築」- 物理的な購買行動とデジタルなゲーム体験を 強固に結びつけ、商品売上とゲームアクティブ率を同時向上。

ポケモン:文化的統合
クリエイティブの卓越性

成功事例

ユニクロ「UT」 継続的パートナーシップ

ポケモンカードのアートワークをファッションアイテムに昇華

ミスタードーナツ 爆発的話題

ポケモンの特徴をドーナツの形状と見事に融合させた「天才的」デザイン

成功要因

「文化的統合とクリエイティブの卓越性」- ブランドの世界観に忠実で創造性に富んだ 「作品」として、オーガニックなバイラルを生み出す。

2026年に向けた将来性とリスク

両IPの2026年時点での勢いとコラボレーションにおける潜在的リスクの評価

モンスト:安定性と成熟期
リリースから13年目の老舗タイトル
★★★☆☆ 安定的な勢い
  • 巨大なユーザー基盤の維持
  • 継続的なコンテンツアップデート
  • 予測可能で信頼性の高い勢い
  • 成熟期ならではの課題
ポケポケ:成長の持続性
初期ブーム後の持続的成長フェーズ
★★★★☆ 成長持続
  • 主要機能の完全実装・洗練
  • 新カードセットの継続リリース
  • ブロックチェーン技術導入の可能性
  • ポケモンIPエコシステムの中核
モンスト:ゲーム内リスク
コミュニティ内部に起因するリスク

炎上リスク(中)

  • コラボイベントの難易度が高すぎる
  • 課金圧が強すぎると感じられる
  • ゲーム体験の悪化によるSNS炎上

IPレギュレーション

  • コミュニティの期待を裏切らない施策設計が必要
  • ゲームデザインにおける緊密な協業が鍵
ポケポケ:ブランド管理リスク
社会・文化的文脈に起因するリスク

炎上リスク(低)

  • 物理カードの転売・投機問題との関連付け
  • 低品質なコラボ商品によるブランド毀損
  • 現実世界でのプレイヤー行動の問題視

IPレギュレーション(厳格)

  • 複数の権利者の承認が必要な複雑なプロセス
  • クリエイティブの自由度が制限される可能性
  • 品質管理における緊密な連携が必要

総括:マクドナルドとのコラボレーション評価

戦略的示唆と最終提言

最終提言
『Pokémon Trading Card Game Pocket』を推奨
文化的モーメント創出戦略

推奨理由

1

普遍的なファミリーアピール

ポケモンのブランドは、マクドナルドビジネスの根幹であるファミリー層に対して、 より普遍的かつ強力な訴求力を持つ

2

次世代顧客へのリーチ

Z世代という将来の優良顧客層にピンポイントで、 かつ絶大な影響力を持ってリーチできる最高のプラットフォーム

追加メリット

3

ブランドセーフティ

圧倒的なブランドセーフティとポジティブなイメージで、 コラボリスクを最小化し、マクドナルドブランドに好影響

4

「宝物」の創出

ハッピーセットの玩具と限定デジタルカードを組み合わせ、 長く記憶に残る「宝物」を顧客に提供

推奨される次のアクション

速やかに株式会社ポケモンおよび株式会社ディー・エヌ・エーとの予備折衝を開始し、 2026年に向けたコンテンツのロードマップや、ハッピーセットを核とした物理・デジタルの両面での連携を含む、 野心的で質の高いパートナーシップの実現可能性について協議を進めることを推奨します。

モンスト選択の場合
確実なアクティベーション戦略

短期間での強力な来店促進と売上向上を高い確度で狙える、 最も合理的で計算可能な選択肢。

適用KPI

  • 即時的な店舗送客数増加
  • 短期売上向上
  • 既存顧客のアクティベーション
ポケポケ選択の場合
文化的モーメント創出戦略(推奨)

単なる販促キャンペーンを超え、マクドナルドのブランド価値そのものを 高める文化的なイベントを創出。

適用KPI

  • 長期的なブランド好意度向上
  • 次世代顧客との関係構築
  • SNSでのポジティブな話題量最大化